17.02.07更新
本年1月の例会は、隔年ごとに行われる大阪Ⅱゾンタクラブとの合同例会でした。
ホテルニューオータニの花外楼にて、まず、大阪Ⅰの例会が行われ、その後大阪Ⅱゾンタクラブとご一緒に、佐々木正子講師のご講演「日本絵画を読み解く」をお聞きいたしました。
佐々木正子京都嵯峨芸術大学教授のご講演は、日頃、なんとなく色彩や形、時代背景などを想像しながら、日本絵画を楽しんできた私達にとって、日本絵画の読み取り方を教えていただいたことで、日本絵画に対する理解が深まり、見る楽しさにも通じるものでした。
特に、絵の向かって左側ほど、未来を表しているという「左未来」の決まりや、西洋絵画と違って、絵画の中の主たるモチーフの周りに、何も書かれていないし、霧に煙って不明解な場合があり、このような表現を「無限定空間表現」というとのことでした。それを、長谷川等伯の絵を映して、説明してくださいました。また、水墨画にみられる視線の角度を考えた構図法の「三遠法、六遠法」、また日本絵画に用いられている絵の具については、「岩絵の具」と言って、天然の岩石を用いて、美しい色彩を映しているとのことです。色彩の魔術師といわれる伊藤若冲は、最も上質な岩絵の具を用いた絵師だったとのことです。
日本絵画を鑑賞し理解する上で、大変参考になるためになるご講演でございました。
その後、花外楼に席を移して、大阪Ⅰと大阪Ⅱのゾンタクラブの会員が、交互に座ってお食事をいただきながら、日頃、あまりお話しできない会員とお話しでき歓談できましたことは、大変、楽しかったことです。
(文・永井 隆子)